はじめに
こんにちは。マイクロアドの機械学習チームです。5月28日(火) ~ 5月31日(金)に静岡県浜松市で開催されたJSAI2024 (第38回 人工知能学会全国大会)の参加レポートです。
マイクロアドはゴールドスポンサーとして協賛させていただき、ブース出展とインダストリアルセッションでの発表を行いました。
スポンサーブース
今回は「オンライン広告の入札制御例とCookie規制後の広告技術」をテーマにブース出展していました。
ありがたいことに多くの学生さんや企業の方などにお立ち寄りいただくことができ、広告事業やマイクロアドの業務についてご紹介することができました。
Google Chormeでの3rd Party Cookie規制について「Cookie規制って結局何なの?」で「広告にどのような影響があるの?」のような質問を多くいただき、広告事業者以外もCookie規制への関心が高まっているのを感じました。
インダストリアルセッション
[2E4-IND-4] インダストリアルセッション4 で「3rd Party Cookie規制後の広告配信技術」というテーマで発表してきました。
近年プライバシー保護の観点から、サードパーティーCookieの規制の強化が進んでいます。そこで最近の動向の紹介や、代替技術であるPrivacy Sandboxについての紹介とその課題について共有させていただきました。以下は発表した資料になるので是非ご一読ください。
セッション聴講
非常にレベルが高く、面白い発表が目白押しでしたが、やはりLLMの熱がますます高くなっているのを感じました。聴講したセッションの中から面白かったのをいくつか紹介したいと思います。
[2J1-KS-19-01] 金融分野における大規模言語モデルの活用
金融分野におけるLLMの活用についての企画セッションがありました。生成AIの需要は2030年には2110ドルまで伸びる見通しがあり,その中でも金融分野は製造業に次いで2番目に多いようです。この発表では、金融分野におけるLLMの応用例の紹介から始まり,極性分析や金融テキストマイニングの検証結果など最近の金融分野でのLLMの研究がわかりやすくまとまっている良い発表でした。また、最後のパネルディスカッションでの実際の現場でLLMを活用し始めている方々のLLMに対する考え方・接し方が聞けたのも心象深かったです。
[4D1-GS-2-05] MLOpsを促進する予測モデルの運用時分類精度の推定誤差の改善
こちらの発表は一般セッション([4D1-GS-2] 機械学習:不確実性・情報可視化)での発表です。大規模な機械学習システムをビジネス活用するにあたっては、運用中の機械学習モデルの劣化監視をはじめとしたMLOPsが重要になりますが、この発表では正解ラベルの入手に遅延がある場合の精度劣化監視に焦点を当てていました。マイクロアドにおいても、CVR予測などで予測してから実際にコンバージョンが計測されるまでには遅延があるので実際の課題に即したテーマで非常に勉強になりました。
[4M3-GS-10-03] Deepfake動画を用いたeKYCに対するなりすまし攻撃の検知手法の検討
こちらも同セッションでの発表です。近年問題になっているDeepFakeの検知手法である以下4手法を網羅的に評価したという発表でした。
- SBIs(CVPR2023)
- FTCN (ICCV2021)
- TruFor(CVPR2023)
- CADDM(CVPR2023)
生成モデルの近年の発展は著しく技術的にも非常に面白いですが、同時にDeepFakeや著作権問題など様々な問題も生まれているので、生成AIの活用について考えさせられる発表で面白かったです。
おまけ
天候はあいにくの大雨でしたが、浜松の食も満喫して大満足の4日間でした。
機械学習エンジニア絶賛採用中
最後に、マイクロアドでは問題設定からサーベイ、開発・運用まで裁量を持ってチャレンジしたいという機械学習エンジニアを募集しています。
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